子育て

「ちくちく言葉は子どもの成長にストップをかけるのはなぜ?」

皆さん、こんにちは!「子ども未来教育研究所」miraiTです。

皆さんは、「ちくちく言葉」「ふわふわ言葉」をご存じでしょうか?

絵本や教科書にも登場する言葉なので、知っている方も多いと思います。

しかし、実際にどんな言葉が「ふわふわ」で、どんな言葉が「ちくちく」なのか、知らないことも多いのではないでしょうか?

私たち大人は、子どもの行動を見て何気なく「ちくちく言葉」を言ってしまいがち。

それなのに、「ふわふわ言葉」はなかなか出てこないなんてことはよくあることです。

私も若い頃、子どもたちと接する中で、思わずちくちくな言葉を言ってしまい、「ああ、なんであんな言葉を言ってしまったんだ」と反省ばかりしていた記憶があります。

たくさんの子どもたち、保護者、そして学生と共にこの「ちくちく言葉」や「ふわふわ言葉」を調べる中で、その傾向を知ることができました。

そして、どうすれば「ちくちく言葉」を言わなくて済むか、考えることができました。

本記事では、これまでの私の実体験から「ちくちく言葉」や「ふわふわ言葉」の内容を明らかにし、子どもの成長をストップさせるようなちくちくな言葉を根絶する方法を紹介したいと思います。

1 言葉の意味を考える

①「ふわふわ言葉」とは?

まずは、大前提として、ふわふわ言葉とはどんな言葉で、どんな効果のある言葉であるかを理解することが大切です。

「素晴らしい」「できたね」

「頑張っているね」「応援しているよ」

「ありがとう」「助かったよ」

そこには、励ましや応援、優しい言葉遣いや愛情表現、気遣いの言葉などが含まれています。

②「ちくちく言葉」とは?

それに対して、ちくちく言葉とは、どんな言葉で、どんな影響のある言葉でしょうか?

「ばか」「あほ」「死ね」といった相手を傷つける言葉。

「やめてしまえ」「勝手にしろ」といった批判的な言葉。

「なんでできないの?」「お前には無理」といった皮肉や嫌味。

言われた相手は、傷ついたり、気持ちが沈んだりするような言葉です。

③「ホバーランランルー」って?

「ちくちく言葉」の代表的な存在としての「ホバーランランルー」を知っていますか?

「ランランルー」はあるファストフード店のCMに端を発したもので「死ね死ね消えろ」という意味を表しています。

その言葉の前に「ホバー」という言葉が付いています。

今から十数年前、小学校の担任をしていたころ、子どもから質問を受けたことがあります。

「先生、ほ・ば・あって何?」

もちろん、当時私自身その言葉の存在を知りませんでした。

子どもの話を総合すると、何か失敗やミスをした子どもに対して、まわりの子どもたちが、「ほ・ば・あ、ほ・ば・あ」と言って手拍子をするということでした。

それから何年か後に「ランランルー」の言葉の前に付けて「フォーエバー」から「永遠に死ね死ね消えろ」、または「あほばーか」を略して「あほばか死ね死ね消えろ」という二つの意味があることを知りました。

➃「ちくちく言葉」を親はどう使う?

では、これらの「ちくちく言葉」を親は子どもたちにどのような場面で、どんな使い方をするでしょうか?

(テストの成績を見て)「まだそんな間違いをするの?」

(弟や妹とけんかをして)「お兄ちゃん(お姉ちゃん)のくせに!」

(あいさつができなくて)「なんでちゃんとできないの?」

(後片付けが遅くて)「何回言えばわかるの?」

2 「ちくちく言葉」が子どもの成長をストップさせる!

➊「ふわふわ言葉が大切とわかっていてもなかなか言葉が出てきません!」

「うちの子、褒めるとこがないんです!」

子どもを褒めるとか、子どもを認めるというのは、特別なことではありません。

毎日の日常的なことの中にこそ、ふわふわな言葉を使ってみましょう。

私たち、大人目線からでの言葉ではなく、その子の一歩一歩の成長に対してふわふわ言葉をかけていきたいものです。

➋「ちくちく言葉がだめだとはわかっていても、ついつい口にしてしまいます!」

大人目線で子どもを見ると、マイナス要因ばかりが目につくことがあります。

そのような見方では、親の口からはちくちく言葉が次々と出てくるようになります。

子どもの行動に親の目線からマイナス要因を見つけたら、一呼吸をおいて、「ちくちく言葉」を「ふわふわ言葉」に変換してみましょう。

➌「ちくちく言葉をふわふわ言葉に置き換えてみましょう!」

アンガーマネージメント(怒りの心理トレーニング)では、怒りがわいたら6秒待て、と言われています。

もちろん、2秒3秒でも、10秒でも構いません。

子どものマイナス要因に対して「ちくちく言葉」を「ふわふわ言葉」に変換してください。

(80点のテストを見て)「80点も丸を取れたね」

(弟や妹とけんかして)「後で、けんかの理由を教えてね」

(あいさつができなくて)「一緒に上手にあいさつしてみよう」

(後片付けしながら)「今日はいつもより早くできたね」

➍「ホバーランランルーという言葉を子どもが使っていたら?」

子どもというのは、意味がわからないまま、まわりの子が使っているからという理由だけで、その言葉を使うことがよくあります。

私に「先生、ほばあって何?」と質問できた子は、立派です。

「ほばあ」の意味「ランランルー」の意味、そして自分が言われた時の思い、相手の気持ち等、丁寧に丁寧に教えてあげてください。

それが、親の役割なのではないでしょうか。

➎「なぜ、ちくちく言葉は子どもの成長にストップをかけるのですか?」

ちくちく言葉は、相手の感情を傷つけるばかりでなく、子ども自身が親のまねをして、相手を傷つけてしまう言動に走りがちです。

自己肯定感の低下を招いたり、なおかつ攻撃的な性格になってしまったりということも考えられます。

まずは、親自身が「ちくちく言葉」の使用を極力避け、「ふわふわ言葉」を投げかけようという気持ちこそが大切なのではないでしょうか。

3 まとめ

このように「ふわふわ言葉」は、子どもに対してポジティブな影響を与えることができます。

自己肯定感や自尊心、そしてモチベーションを育てることにもつながるものです。

それに対して、「ちくちく言葉」は、子どもの成長を妨げるばかりではなく、他者への悪影響も考えられます。

親として、「ふわふわ言葉」の積極的な使用はもちろんのこと、「ちくちく言葉」をどのように変換していくか、立ち止まりながら考えていきましょう。

「ちくちく言葉」を「ふわふわ言葉」へ変換することで、親と子の笑顔が絶えない日常を創り上げていきましょう。

 

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