皆さん、こんにちは!「子ども未来教育研究所」みらいTです。
先日、詩人の谷川俊太郎さんが92歳で亡くなられました。
日本を代表する詩人であり、絵本作家としても活躍しました。
名前に私と同じ「俊」という文字が使われていることもあり、個人的には若い時から親しみをもち様々な作品を読んできました。
たくさんの詩の中から絵本として出版されているものをいくつか紹介してみたいと思います。
1 絵本「生きる」
谷川さんの訃報を聞いて、最初に頭に浮かんだのはこの詩であり、この絵本でした。
日々の小さな喜びや驚き、自然の美しさや季節の移ろい、そして人々のつながりや愛を岡本よしろうさんの温かなイラストがより深い感動を与えてくれます。
「今」は、一瞬でありながら、心理的には一瞬にはとどまらないひろがりがある、という谷川さん自身の解説が胸に響きます。
シンプルな言葉でありながらも、読む人によって奥にある深い意味が感じられる素晴らしい作品です。
子どもには少し難しい作品ではありますが、一家に一冊ぜひ手元に置いておくことをおススメします。
2 絵本「いちねんせい」
小学校一年生を担任していたとき、子どもたちに引っ張りだこだったこの絵本。
一年生になる喜びや不安、新しい経験や環境、友だちや勉強などがテーマの短編集です。
「せんせい」「ひみつ」「わるくち」「あいしてる」「どうして?」「もしも」といった一年生にはとっては、とても身近な(?)テーマを取り上げています。
個人的には、「たかしくん」が一番好きです。
たかしくんを好きになった女の子が、手紙を書こうとしたけれど・・・!?
機会があれば、ぜひ読んでほしい一冊です。
和田誠さんのシンプルで可愛らしいイラストも興味を惹きます。
3 絵本「これはすいへいせん」
見ていてとても楽しい「これはすいへいせん」
シンプルな言葉の繰り返しと、tupera tupera さんの独特な世界観の絵がとてもマッチしています。
tupera tuperaさんは、絵本やアニメーション、NHKなどでも活躍している亀山達矢さんと中川敦子さんのユニット。
「ガブリエル」や「ミミ」、「イチロー」や「あらいさん」「ドクター・ヤーモウ」などの個性的で可愛らしいイラストの登場人物がストーリーを盛り上げてくれます。
4 遺作「いつかなじんだ靴を履いて」
絵本ではありませんが、谷川俊太郎さんの遺作「いつかなじんだ靴を履いて」が、「新潮」1月号に掲載されました。
詩人で作詞家の覚和歌子さんと短い詩を交互に送り合う対詩(たいし)という手法で紡ぎ上げられたものです。
谷川さんが亡くなる3週間前まで続けられたそうです。
「死んだらどうなるのだろう」
誰もが一度は考えたことのあるこの疑問を、谷川さんは素直な言葉で語っています。
そして、最後は「命あるもの」で締めくくってくれました。
まとめ
谷川俊太郎さんには、まだまだたくさんの素敵な詩や絵本があります。
「感謝」や「二十億光年の孤独」など、今回改めて読んでみることで、その素晴らしさに触れることができました。
どの作品にも共通するのは、シンプルな言葉で私たちの日々の出来事を取り上げ、その奥にある深い意味に読んだものが気づかされるということではないでしょうか?
谷川さんが亡くなる10日前に紹介した「ここはおうち」もぜひご覧ください。
改めて、谷川俊太郎さんのご冥福を心よりお祈りいたします。