書評

大ヒット絵本の最新刊『大ピンチ図鑑3』は大人も子どもも楽しめる!

皆さん、こんにちは!「子ども未来教育研究所」みらいTです。

最近、テレビで『大ピンチ図鑑3』のCMをご覧になりましたか

絵本のCMというのは、なかなか見ることがないと思います。

いかに、この『大ピンチ図鑑』が話題になっているかということなのでしょう!

1 基本情報

・題名:『大ピンチ図鑑3』

・作:鈴木のりたけ

・出版社:小学館

・発売日:2025年4月

・定価:本体 1,500円+税


2 作者の鈴木のりたけさんについて

作者の鈴木のりたけさんの『大ピンチ図鑑』は、子どもたちの日常や想像の中で起こりうる“ピンチ”をユーモラスかつユニークに描いた絵本です。

2022年に出版されて以来、多くの読者から支持され、第15回MOE絵本屋さん大賞2022で第1位を受賞するなど、高い評価を受けています。

本作も前作同様、子どもたちが日常で直面する「困った!」「どうしよう!」といった“ピンチ”なシチュエーションを、ユーモアと鋭い観察眼で描いています。

これまで以上にパワーアップした内容になっており、“ピンチ”の種類もより多様で、スケールも大きくなっています。

3 どんなピンチが・・!(少しネタバレ)

大ピンチレベル59 「さようならのおじぎで ランドセルのなかみがぜんぶでた」

≪小学生には、「あるある」のナンバーワン。何度この景色を見たことか!≫

大ピンチレベル79 「バッグにアリが あつまってきた」

≪遠足に行くと、しきものの上に置かないリュックには、必ずたくさんの虫が・・・!≫

大ピンチレベル96 「かさが うらがえった」

≪雨の日の登校日の玄関、何度裏返った傘をなおしたことか・・・!≫

まだまだ、面白い事例がたくさんありますが、これくらいにしておきましょう

特に年長さんや小中学生には、「あるある」がいっぱい。

その上、のりたけさんの可愛らしいイラストが面白さを倍増させてくれます。

4 ユーモアと共感の力

この本の魅力は何といっても「共感」と「笑い」にあります。

子どもたちの「あるある」を徹底的に追求することで、読者の心に寄り添っています。

読み終えたときに「自分だけじゃなかったんだ」と感じられるような安心感を与えてくれます。

また、のりたけさんのイラストは、細部までこだわっていて、何度読んでも飽きることがなく、読むたびに新しい発見があります。

年齢を問わず幅広い層に支持されている理由が、そこにあるような気がします。

5 まとめ

子どもたちにとって、これらのピンチは大問題です。

それをあらためてイラストと文で見ることによって「ピンチだって楽しめる!」という前向きな気持ちを育ててくれる、まさに現代の子どもたちにぴったりの絵本ではないでしょうか?

学校や図書館、幼稚園や保育園、そして家庭にもぜひ一冊置いて、コミュニケーションツールの一つとして活用してほしいと思います。



-書評