書評

絵本『たべてあげる』約12年のときを経て続編登場『みがいてあげる』!

「みがいてあげる」

皆さん、こんにちは!「子ども未来教育研究所」みらいTです。

本日、紹介するのは以前紹介した『いちにちシリーズ』の作者、ふくべあきひろさん作の『たべてあげる』シリーズです。

シリーズとはいえ、最初の『たべてあげる』の発売からおよそ12年のときを経て続編『みがいてあげる』が出版となりました。

1 基本情報

『たべてあげる』

・作:ふくべ あきひろ

・絵:おおの こうへい

・出版社:教育画劇

・発行日:2011年11月

・定価:本体1,320円(税込)

『みがいてあげる』

・作:ふくべ あきひろ

・絵:おおの こうへい

・出版社:教育画劇

・発行日:2023年3月

・定価:本体1,320円(税込)

2 『たべてあげる」とは?

りょうたくんは、ピーマンが大嫌い。

「だれかかわりに食べてくれないかな~」

すると、コップの後ろから小さいりょうたくんが出てきてピーマンを食べてくれて、りょうたくんは大喜び。

ところが、ここから〈大変〉なことが・・・?

ちょっぴり面白くて、ちょっぴり怖くて、クセになる絵本です。

日本中の子どもたちの好き嫌いが、なくなっちゃうかも?


3 『みがいてあげる』とは?

好き嫌いの多いりょうたくんの前に現れた、小さなりょうたくん。

そこから、大変な展開に衝撃を受けた前作からおよそ12年。

続編『みがいてあげる』では、小さくなった「本物りょうたくん」にかわって、好き嫌いをせずご飯を食べる「にせものりょうたくん」がママにほめられています。

そんな「にせものりょうたくん」に、小さな「本物りょうたくん」が「歯をみがいてあげる」!!

さあ、ここから本物りょうたくんの反撃がはじまります!!!

4 読後感

『たべてあげる』は、ちょっぴりこわーい印象のある作品。

読後感も賛否両論です。

ただ、親子一緒にユーモラスを交えてこの本のねらいである「好き嫌いをしないことの大切さ」を伝えていくことが必要だと思っています。

 

『みがいてあげる』は、12年のときを経ての続編、絵本にはめずらしい冒頭に前作のあらすじが載っている親切仕様。

前作を読んでいなくても、すんなり「みがいてあげる」の世界観に没入することができます。

「本物りょうた」と「にせものりょうた」の戦いは、これからも続くのか、興味は尽きません

5 まとめ

この『たべてあげるシリーズ』は、以前紹介した『いちにちシリーズ』の作者、ふくべあきひろさんの作品です。

『いちにちシリーズ』とはまったく違う展開で、『いちにちシリーズ』を読んだことのある読者の皆さんは、ちょっぴり驚かれることと思います。

ただ、このようにちょっぴりこわーい話だからこそ、「好き嫌いをしない」「はみがきをきちんとする」を、親子のユーモラスな会話を通して子どもたちに伝えていくことがこの本のねらいのひとつだと思っています。

実は、この本も『いちにちシリーズ』と同じ五歳児の男の子の紹介です。

ありがとう!好き嫌いしないで大きくなってね!

ありがとう!はみがきゴシゴシがんばろう!!

-書評

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