書評

オー・ヘンリーの名作「賢者の贈り物」が絵本になって登場しました!

「賢者の贈り物」

皆さん、こんにちは!「子ども未来教育研究所」みらいTです。

子どもの頃に読んだ名作、一度は題名を聞いたことのある名作、でもどんな内容だったのか・・・?そんな経験はありませんか。

本日紹介するのはオー・ヘンリー作「賢者の贈り物」です。

記憶にはあるけど、内容ははっきりしない・・・?そんな皆さんに、「大人の絵本」として登場しました。

1 基本情報

・題名:「賢者の贈り物」

・作:O・ヘンリー

・絵:P.J.リンチ

・訳:齊藤 昇

・出版社:いそっぷ社

・発売日:2024年11月

・定価:本体1,600円+税

2 あらすじ

ご存じの方も多いと思いますが、あらためてそのあらすじを簡単に紹介します。

「賢者の贈り物」は、オー・ヘンリーが書いたクリスマスのお話です。貧しい夫婦のジムとデラが、クリスマスにお互いにプレゼントをあげたいと思っているところから始まります。

デラは夫のジムに特別なプレゼントをあげたいけど、お金がありません。そこで、自分の大切な長い髪を売って、ジムのために金の鎖を買います。一方ジムもデラに素敵なプレゼントをあげたいと思い、自分の大事な金時計を売って、デラのために素敵な櫛を買います。

クリスマスの朝、二人はプレゼントを交換します。でも、デラはジムのために買った鎖を使う金時計がなくなってしまい、ジムはデラのために買った櫛を使う髪がなくなってしまうのです。二人は、驚きますが、お互いのために大切なものを犠牲にしたことに気づき、笑顔で抱きしめ合います。

3 読後感

「賢者の贈り物」は、今から100年以上も前の作品です。にもかかわらず、現代にも通じる自己犠牲の精神は、私たちに感動を与えてくれます。

真の愛とは、物質的なものではなく、相手を思いやる心や行動にあることを再認識させられます。ジムとデラの行動が、現代社会においても大切な教訓であることを教えてくれます。

特に、物語の結末において、二人が贈り物の交換に驚きながらも、その背後にある深い愛を感じ、笑顔で抱き合うシーンは感動的です。物質的な価値よりも心の豊かさや愛の本質を考えさせられる素晴らしい作品だと思います。

4 絵本であることの意味

多くの人に読まれ続けてきた名作「賢者の贈り物」です。

この作品が絵本として出版されたことには、どんな意味があるのでしょうか?

絵本の表紙には、ジムとデラのラストシーンが、裏表紙には、それぞれがプレゼントに購入した金の鎖と素敵な櫛が描かれています。

そして、本文中に描かれて一枚一枚の絵。当時のニューヨークを彷彿させる、まるで映画のワンシーンのように観るものを惹き付けます。

「賢者の贈り物」が、映画を観ているように愛と感動が伝わってくるのです。

最後に帯の言葉がこの本を象徴しています。

「大切なひとにそっと手渡したい〈大人の絵本〉」

この本こそ、究極の大人の絵本ではないでしょうか?


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