皆さん、こんにちは!「子ども未来教育研究所」miraiTです。
今日はなんとも平凡な題名「きょうのおやつは」を紹介します。
題名の平凡さとは裏腹に、このしかけ絵本は見事にその平凡さをいい意味で裏切ってくれます。
1 基本情報
・題名:「きょうのおやつは」
・作者:わたなべ ちなつ
・出版社:福音館書店
・発売日:2014年10月
・定価:本体 1,500円+税
2 この本の魅力
たくさんの絵本を読む中で、最も衝撃を受け、思わず「紹介しないではいられない」と思ったのがこの本です。
最初にこの本を手にして、一ページ目を開いた時、本を私に紹介してくれた図書館司書の先生に言われました。
「開き方を工夫してください。最初のページを開いたら直角に立ててください」と。
するとどうでしょう?
そこには驚きの光景が!
ページが鏡のようにうつる仕掛けで、なんと半分の形のボウルだったものが、丸いボウルに!
そして、そこには落下中のたまごが・・・?
「小麦粉、お砂糖、牛乳入れて、あらら、いつのまにかたまごも二つになっている!」
見事なくらいの立体的な空間、三次元の世界に引き込まれます。
3 読後感
この本を紹介してもらった日、仕事終わりに手にいれるべくTSUTAYAに車を走らせました。
現在TSUTAYA書店では、自分のスマホで売り場を探すことができます。
「きょうのおやつは」ありました、ありました。
平積みになった一番上に、見本本があり、改めてこの本のすばらしさが伝わります。
迷うことなく購入。
この本を読んで(見て?)、絵本というのは本当に子どもだけでなく、大人をも楽しませてくれるとあらためて感じることができました。
まとめ
その他にもみどころがいくつかあります。
おやつを作っているにもかかわらず、「人」が描かれていないこと。
それは、読み手自身が料理を作っている感覚を味わえるようにという作者の考えなのでしょう。
また、ところどころに登場する猫の存在が、この本全体に温かさを与えてくれています。
このように「きょうのおやつは」は、乳幼児だけでなく、小学生や中学生、そしてすべての世代の方々に喜んでもらえる絵本なのです。
「絵本は子どものためのもの」という既成概念を捨て、皆さんにおすすめすることのできる名作です。
エリック=カールのしかけ絵本